就活指針、21年春入社は現行ルール維持 大学側に配慮


現在の大学2年生が対象になる2021年春入社の新卒学生の就職活動について、政府と経団連などは現行の日程を維持し、会社説明会を大学3年生の3月以降、採用解禁を大学4年生の6月にする方向で調整に入った。就活日程については、経団連の中西宏明会長が21年春採用から採用選考の指針の廃止をめざす考えを表明。学生や大学側に不安が広がったため、政府が調整に乗り出した形だ。

就活の日程はこれまで、経団連が「指針」をまとめ、拘束力はないものの目安として機能してきた。

しかし、9月3日の定例会見で中西会長が「終身雇用など基本的なところが成り立たなくなっている。(活動を)一斉にやることもおかしな話だ」と、今の仕組みについて疑問を投げかけた上で「21年春についても出さない」と指針の廃止に言及した。

経団連はすでに、20年春入社組に適用される指針を公表しており、21年春入社組以降について、10月9日の正副会長会議で経団連による指針の取りやめについて正式に決める方針だ。

これを受け、政府や大学が対応を検討。大学側には解禁日程の廃止に反対の声が目立ち、現行ルールの維持を求める声が多かった。特に今の大学2年生が対象になる21年春入社組は、日程が間近に迫っている。政府内にも「学生への負担や影響を考えれば、現行の日程で行くしかない」との意見が強まったという。

22年春入社組以降については、政府と経済界や大学が話し合いに入る方向だ。ただ、政府が関与を強めることに対し、「公的機関がどこまで前に出ていいのか」「やり方次第では、もっと形骸化が進むのでは」などと疑問視する声が出ている。産業界には「どこがルールを作っても破るところは必ず出てくる」「日本の雇用慣行全体から問い直すべきだ」といった指摘もある。

朝日新聞デジタル(2018/9/21)