高校サッカーで放送事故!?  東福岡高校“横柄”ヒーローインタビューの真相とは


「夏冬2冠をどんな未来につなげていきたいか」

まさに記事本文にある通り、この質問で選手から「どんな答え」をインタヴュアーは聞きたかったのだろうか。「こう答えてもらいたい」そういう意図が見え隠れする質問だ。

まさにそれこそがおかしい。

そもそも相手の答えを想定してインタヴューはするものではない。
こう答えてほしいから こう質問をするという、若いアナウンサーが陥りがちな部分である。(といっても今回のアナウンサーはもう中堅ベテランクラスだが)

視聴者が聞きたいだろうということを代弁するのがインタヴュアーの仕事である。

せっかく直前に「今日は11日なんで、自分(背番号)の日と思って、絶対決めたいと思ってました」
という気の利いたコメントをしてもらえているのだから、
用意していた質問ではなく、「いつ頃からそれは意識していたんですか?」とか「予感はありましたか?」とさらに引き出す工夫もほしかった。実際新聞記事を見ると「試合前からみんなに『お前の日だな』と言われていた。本当に決まって、すごいですね」と彼は話している。

どんな未来 という言い方も高校生には難しすぎた。
ヒーローインタヴュー慣れしているプロ選手なら気の利いたコメントを返してくれるかもしれないが・・・
とにかくあの場面、未来より、高校3年間の集大成が終わった試合なのだから、これまでの3年間の思いを聞かせてほしいのだ。翌日の新聞を読むと彼が挫折を乗り越えた話や今大会も5試合ぶりのゴールでそのあたりどう感じていたかが書かれている。新聞に書かれる前に言わせることができるのがヒーローインタヴュアーの特権なのにもったいなさすぎる。

しかも「質問変えてもらっていいですか」のあとに「最後に応援してもらったみなさんにメッセージをお願いします」と質問を言い換えるでもなく、ほかの質問でもなく・・・ 時間(尺)の関係もあっただろうが、あまりにそれはないだろうという終わり方だった。

今回のように「質問を変えて」ということはそうないにせよ、プロ野球などでも「ちょっと難しいですね」「ちょっとわからないです」という風に返されることも少なくはない。

視聴者が聞きたいことを聞く、答える人が答えやすいように質問をする、これこそがインタヴュアーの仕事である。
ちみなにみんなが聞きたいだろうということを聞けば、たいていは答える側にとっても答えやすい質問になっているものだ。

アナなるドットコム編集部

東福岡高校の優勝で幕を閉じた「第94回全国高校サッカー選手権大会」。決勝戦には約5万4,000人が詰めかけるなど大盛り上がりだったが、そのフィナーレで“放送事故”が起きた。

ヒーローインタビューに登場した東福岡の3年生、三宅海斗選手が「夏冬2冠をどんな未来につなげていきたいか」というインタビュアーの質問に対し、「質問を変えてもらっていいっすか?」と返したのだ。

これに食いついたのが、一部ネット民。ヴェルディ時代の1994年、ヒーローインタビューに終始不遜な姿勢で臨み、同郷で高校の先輩に当たる釜本邦茂氏の話題を振られ、「え~よくわかんない」「僕使ったら勝てるんで、宜しくお願いしま~す」と応えて大ひんしゅくを買った石塚啓次に次ぐひどさだと話題になっている。

だが、三宅選手の受け答えは文字にすると確かに横柄だが、実はしっかりと答えようとしている。最初の質問「皆がつないでくれたゴールでしたね」に対しては、「そうですね。今日は11日なんで、自分(背番号)の日と思って、絶対決めたいと思ってました」と、笑顔で答えている。この後に、「夏冬2冠をどんな未来につなげていきたいか」と問われ、「まぁ……」と答えようとしたのだが、何も見つからなかったのか、マイクに入らないようインタビュアーに「質問変えてもらってもいいですか?」と発したのだ。

つまり、誠心誠意インタビューに答えようとしたがゆえんの発言だったのだ。逆に、インタビュアーは、この質問でいったい何を引き出したかったのだろうか?

「おそらく、『東京五輪につなげたい』的な発言を期待していたのでしょう。でも、三宅君も、自分の実力はわかっているし、現在、Jチームからオファーが来ている様子もない。そうなると、大言壮語になってしまうから、答えづらい。サッカー選手としての進路が未定の高校生には、酷な質問だったかもしれません。お調子者なら、ノリノリで答えるかもしれませんが。日本のサッカーメディアは、質問がヘタなんですよ。ここだけの話、FIFAクラブワールドカップ2015では、バルセロナのルイス・エンリケ監督をブチ切れさせましたからね」(サッカーライター)

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