面接官に聞く 局アナ試験前にやっておきたいこと




takai高井正憲(たかい・まさのり)元テレビ朝日アナウンサー

1971年テレビ朝日入社 以来アナウンサーとして33年勤務。「アフタヌーンショー」「モーニングショー」「こんにちは2時」など情報ワイドショーの司会及びリポーター。「日本歌謡大賞」など制作系音楽番組の司会進行。「昼ANNニュース」キャスターを計13年間担当。朝、昼、夜定時ニュースの顔だった。「スーパーJチャンネル」「ニュースステーション」等報道畑を中心に現場の取材にも熱を入れる。



アナウンサーの就職活動を控える皆さんに、試験に臨む前にやっておいたほうがいいことを、以前、アナなるドットコムが主催した「アナウンサー試験準備セミナー」にて、講師を務めた元テレビ朝日アナウンサー高井正憲氏の講演から抜粋して掲載いたします。

怖がらずぶつかってみることが大事

アナウンサー試験はすべての中で一番早い。
なぜか?いい人を早くとりたいから。単純なこと。
アナウンサーだけじゃなく僕はみんなに(アナウンサー試験を)受けろとだから言っている、総合職狙っている人でも。
なぜなら面接やESを書く練習になるから。だってお金かからないんだもん。
受けて、やってみる。

面接って 大人と話をするじゃない。 それがとういうことか、体験する。
すると度胸がつく、自信がつく、色んな意味で経験がつくというのは 次の時に焦らなくて済む。
とにかく志望じゃなくてもぶつかってみる。受けてみる。

どこの局もアナウンサーはたくさん採りません。2人、3人、多くて4人。そういう職種だから。
何千人何百人受けるといっても怖がる必要はない。
局によってどういう人が欲しいか違うんです。
去年入ってきた人と同じじゃしょうがない。違うタイプ、キャラクターの違う人が欲しい。
同じような人が何人もいてもしょうががない。

自分を待っている局がどこかにあると思うことが大事です。
だからちょっとやってあきらめない。とことんやる。
ぼくの知っている人で43社目か44社目でアナウンサーの内定を取った人がいます。たいへんなことですよ。
いずれにしても怖がらずぶつかっていくということことが大事だと思います。

自分をよく知る

20160416何が一番大切かなと思うと、
僕らが見ていて、試験に立ち会いますよね。
一番欲しいのは、自分をよく知っている人

自分ってどんな人? はい自己PRしてください。自分のことを1分間しゃべってください。
という質問がだいたいどの局でもありますよね。
ESに書かなくちゃいけない、お話もしなきゃいけない。
まずそこにぶつかります。

はい、自分ってどんな人?どんな人だと思う?
ぱっと言えないでしょ。まず言えない。そりゃ今すぐ言おうと思っても言えない、でもそれを早めにやってください。まだ間に合いますから。

自分ってどんな人なんだろう。いいところも悪い所もいっぱいありますね。
自分で気が付きますね。ノートに書くんです。
こっち側にいいところ、こっち側に自分の嫌いなところ。
ぐわっーといっぱい言葉で書く。いろんな言葉で。

浮かぶままにどんどん書いて。言葉で。

気が短いとか、目が小さいとか、鼻が低いとか。
嫌なところもいいところも、辛抱強いとかいつも明るく朗らかとか。
言葉いーぱい書いてください。それがずーっとそのあとまで役に立ちます。

アナウンサーという立場で何をしたいのか

その次にやってほしいのは何が興味あるのか。
アナウンサーになりたい人はいっぱいいます。
何千人も受けに来ます。
でも「何をやりたいんだろう、この人たちは?」僕たちは思っていますね。
何かやりたいから来ているんだよね。

アナウンサーをただやるんじゃなくて
アナウンサーの立場が欲しい、その立場で何かをしたいんだと。

なにをやりたいんだ?
現場を走り回りたいのか、現場だったらどこがいいのか、どんなところがいいのか、
どんな人に会ってみたいのか?
番組を作るならどんな番組なのか?
社会に何を訴えるのか。
という自分のやりたいことを書いてください。
頭に浮かんでくることを文字に書いてください。

志望理由と熱意

その次は、なんでしょうね。志望理由。
どうしてこの局を受けましたか?
例えばテレビ朝日。こんなところが好きなんです。こんな番組がいいんです。こんなものを自分がやりたいからここに入りたいんです。

20160411テレビ朝日って社長誰?どんな番組がありますか?
やっぱりある程度、当然のごとく知らないとお話ができません。

過去にどんな番組を作って好評だったか、今は何が受けているか、将来的にはどうなっていくんだろう。
せめてそれくらいは分析しておいてください。どこの局を受けるにしても。
アウトラインをつかんでおかないと、突っ込まれた時に困るんです。自分が。
そこらへんでしどろもどろになっちゃうと ぽーんと、この子はいいやと思われてしまいます。

ですから 会社としてその局に魅力があるのか。
それともアナウンサーだったらどこでもいいのか。それでもかまわない。
ただしこの局にきたら私はこんなことで役に立ちたい。こんなことをやりたいんだという熱意が伝わってこないと、意味がないんですよ。「熱」のあるお話の仕方をしましょうね。

というのが(アナウンサー試験を受ける)入り口として当たり前にあることなのでやってください。

「どうして」「なぜ」

で、ここまで話した中で僕が一番大事だなとおもっているのは
みんなにこれはずっと持ち続けてほしい
「どうして」 「なぜ」というのを 常に自分に問い返すこと。

たとえば自分の性格いいところ悪い所って言いましたよね。
それはどうして、なぜっていうのを裏に必ずあるはずなんで。
たとえば自分はのんびりしている、じゃなぜ、そう思うのかどうしてそう思うのか。
自分は短気です。どうしてそう思うの、というのを説明できないとといけない。

好きな番組とか嫌いな番組とかあるでしょ。必ずどっかで聞かれる。
好きな番組はこれです。なぜならばこう、ちゃんと理由を言えないとダメ・
嫌いな番組がこんな番組、
なぜかというとこんな理由だからです。ちゃんと理由を述べられないと意味がない。

番組も志望理由も どうして自分はそう思ったのだろう、どうしてそう考えるのか。
どうしてなぜをいつも考えていないとダメです。

そういう作業をすることによって考える力、頭を巡らせる力を養ってほしい
自分でできますよね。誰もいなくても。
さっきノートに言葉をいっぱい書いたでしょ。
それをみながら、どうしてこう考えるのか、なぜ どうして? なぜ?
ずーとやっていくんです。
そうするとね。物事を考えられるようになっていくんです。不思議と。

今、ニュースを見たり新聞を読んだりして社会の情勢の中で気になっていることは何ですか。とか聞かれたりしますよね。
たとえば自民党の政治に興味があります。オリンピックに興味があります。
言ったって、さっきの話に戻るとなぜどうしてと必ず突っ込まれるから、つっこまれても大丈夫なくらいの知識は蓄えておいてください。
社会情勢を見て、自分がどう思っているのか。
ぽろって思い付きで言わないこと。言う以上はその発言に責任を持って自分が説明できるくらいになっていないと言っちゃダメ。

常に「どうして」「なぜ」と自分に問い返すこと。ぜひこれからすぐできることなのでやってください。