72時間ホンネテレビが破った3つのタブー、地上波番組に与える影響は?


72時間ホンネテレビが破った3つのタブー

香取慎吾さん(40)草なぎ剛さん(43)稲垣吾郎さん(43)、元SMAPメンバーだった3人による前人未到のネット生放送「72時間ホンネテレビ」が無事放送を終了しました。視聴者数は7,200万人以上。「森くん」というキーワードが世界トレンド1位を獲得するなど、ネットテレビの歴史を大きく変える放送となったのは間違いありません。

放送を視聴していた筆者は序盤のグダグダ感満載のオープニングパーティー風景を観て、「これは大丈夫なのか?」と不安になりました。しかし時間とともに面白くなる放送に、最後はもらい泣きすらしてしまいました。多くのネットユーザーの心を揺さぶった放送。テレビが今まで当たり前に抱えていた“3つのタブー”に切り込んだからこそ、大成功したのだと思います。

■「森くん」というタブーをホンネで解き放った

1番の目玉は96年にSMAPを脱退し、オートレーサーの道を歩むことを決めた森且行さん(43)との共演です。

過去には手紙でのテレビ共演はあったものの、画面の中で再会を果たすのはなんと21年ぶり。それだけでも胸熱なのにたっぷりと当時の心境や状況、そして人間関係も話してくれたのはまさにタイトル通りの企画です。そしてこの状況が叶うのは3人が再出発したからこそ。またそんな3人を、森くんが助けたいと思ったからでしょう。

タブーを抱えてきたからこそ、一生懸命さや魅力が光る存在。それがスターなのだなと思ったのでした。

■「恋愛」というジャニーズの禁断の扉を開けた

森くんとのトークで印象的だったのは、“当時のやんちゃっぷり”として語られる思い出話です。その中で驚いたのが「森くんの家に有名な女優さんがいた」などの「恋愛トーク」がさらりと解禁されていたことです。

これまで恋愛も結婚も厳しく管理されているイメージがありましたし、当然“恋バナ”のようなものはほとんど聞いたことがありません。しかし今回の放送では昔の恋バナだけでなく、稲垣さんが道で女性をナンパも!さらに古い友人「ヒロくん」が稲垣さんの恋愛観をさらっと披露したりと、SMAP時代にはできなかった企画にチャレンジしています。

恋愛という話題を自然に扱った今回の番組は、過去のタブーにも切り込んだ内容といえるのでしょう。

■「未完成なコンテンツ」という本来観たかったホンネを出した

近年、若い世代でのテレビ離れが加速しています。その理由の1つには、テレビの完成されたコンテンツへの飽きや嫌悪感もささやかれています

今回72時間生放送という、テロップもBGMもない“作品”としては圧倒的に未完成なものを配信し続けた彼ら。序盤こそダラけた空気や「SNS講座」といった誰が得をするのか見えない配信が続きましたが、「対談」など普通のテレビでは大幅にカット&加工されるコンテンツが流れると生放送の面白さが一段と感じられる内容になっていました。

テレビ番組が今後どのような変化を遂げるかはわかりません。ただ少なくともネットに親しむ世代が見たいものというのは健康やクイズなどどこかで見たような番組ではなく、“テレビが本当は見せないホンネ”だと証明されました。

彼ら3人が、「新しい地図」として今後どんな活動をしていくのかはまだわかりません。でも一般人には知ることのできないしがらみの中でも、面白いコンテンツを発信し続けたいという気持ちが強く感じられる放送だったのは間違いありません。

とにもかくにも、面白い番組をありがとうございました!

女性自身より

元SMAPの『72時間テレビ』、地上波番組に与える影響は?

 SMAPの元メンバーである稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人がジャニーズ事務所退所後に初めて共演したインターネットテレビ・AbemaTVの『72時間ホンネテレビ』が11月2日午後9時から5日の午後9時まで放送された。3日間の累計視聴者数は7400万を超えるなど大いに盛り上がった。

72時間も放送するという尺の問題のためか、ゆったりした番組作りが目立った。4日には、SMAPの元メンバーである森且行が出場する静岡・浜松のオートレース場を3人が訪れた。レースが始まる1時間以上前に足を運ぶと、特にVTRを挟むわけでもなく、余計な煽りを入れるわけでもなく、3人がレース場を見ながら、これからのレースの行方や森について話していた。テレビ局関係者が話す。

「このとき流れたVTRは、森が出場した前日のレース模様だけでしたよね。時間を大幅に取っていたからできたのだと思いますが、地上波テレビではなかなかできない作りです。普通なら、それまでの森に密着したり、3人に森への想いを聞いたりしたVTRを流すという番組作りになるはずです」

その後、レースが終わると、3人は森とご対面。食堂や宿舎、ロッカー、レース場を回り、当時の思い出や現在の心境を振り返り、計6時間近く浜松オートレース場に滞在。「なんか雑誌の取材みたいだね~」という言葉が漏れるほど、テレビらしくない作りでゆったりとした時間が流れた。

余計な煽りや編集がない分、4人の素が見えたと思います。ファンや視聴者が望んでいた形ではないでしょうか。これが今の地上波にない要素だと感じました。地上波だと、細切れでいいコメントだけを抜き取り、ナレーションを加えないといけない。いけないってこともないんでしょうけど、何もしなかったらプロデューサーにああしろ、こうしろと言われますから。今のテレビの視聴者は年齢層が上がっているので、うるさい作りは逆効果だと思いますけどね。

編集なし、ナレーションなし、テロップなしというコンセプトの新番組を始めない限り、現状を崩していくのは難しい。ただ、今回の『72時間ホンネテレビ』が業界で話題になって、プロデューサーなど上の人が感化されれば、地上波でも“余計な煽り”を止めようという方向に傾くのではないでしょうか」(同前)

テレビ局の上層部はどう捉えるのだろうか。

「テレビは視聴率、AbemaTVは累計視聴者数と評価基準が違うので、単純な比較はできない。ただ、話題になったことは間違いないし、ネットだけではなく、スポーツ紙でも大きく取り上げられていたので、年齢が上の層も気にしてウォッチしていたはずです。

もし地上波で何かの番組が、煽りの多い作りを止めて数字を取れば、一気に業界はそちらに傾くと思いますよ。何かが成功すると、どこの会議に行っても『ああいう作りをしたいと思っていた』『あれが面白い』と急に言い始めますから(笑い)」(同前)

AbemaTV『72時間ホンネテレビ』は、地上波テレビにどんな影響を与えるか。

NEWSポストセブンより

テレビ業界に衝撃を与えたと言われる今回のAbemaTV!「72時間ホンネテレビ」

テレビ>ネット から テレビ<ネット などとも最近言われ始めています。

コンテンツの中身という意味では、こういった余計な煽りや編集の無い作りの番組も今後増えるかもしれません。

ただネットテレビとの違いは、時間に制約があるということ(もちろんネットTVも枠はありますが、地上波ほどのきついものではありません)。テレビ番組の制作者は、今までは時間の制約の中で、いかにうまく見せるか、コンパクトにできるか、工夫を凝らしてきた時代があります。

その結果、あるいは末路が今の形です。

一方で、ネット>テレビ の関係となり、ネットの方がマスメディアになると、影響力の大きさから当然、こういった「ホンネ」はむしろ出しにくくなると予想されます。その時今度ネットは、どう番組作りをするのか。

まだまだ制作サイドも出演者も、いい意味でも悪い意味でも「ネットだから」という枕詞をつけて話します。ネットの場合は、ふだん地上波の番組を制作するときにかけているリミッターを外して、番組を作っていることがほとんどです。

それでもここ5年くらいで、その意識はだいぶ変わってきていると現場では感じますが、それはとりもなおさず「ネットの地上波化」ともいえると思います。

70年代、90年代、2010年代の番組変遷を見ても明らかです。テレビも昔は、そうとう自由に番組を作っていましたが、PTAや視聴者の苦情により、どんどん変わっていきました。

マスメディアになるということは、制約がどんどん出来てくるということでもあるのです。

アナなるドットコム編集部