就職試験の極意はアナと雪の女王!?

TBSアナウンススクール

アナと雪の女王

都心で大雪が降った翌日、大小いくつもの“雪だるま”を見ました。
“雪だるま”といえば、天気予報のマークにも出てくる“二段重ね”のイメージですが、今回見た“雪だるま”は、「二段」ではなく「三段」なのが目立ちました。おそらく、2013年の大ヒット映画『アナと雪の女王』のユニークなキャラクター、『オラフ』からきているのでしょう。映画のヒットから5年が経ちましたが、影響が大きいことを知りました。

レット・イット・ゴー

『アナと雪の女王』というと、思い出すのが挿入歌の『レット・イット・ゴー』。私語厳禁の映画館内で、上映中に観客が大合唱するなんて、この映画以外に記憶にありません。また、松たか子さんや、May.Jさんが歌う日本語バージョンも大ヒット!

【♪ありのままの姿見せるのよ~♪ありのままの自分になるの~】

…皆さんも歌ったことがあると思います。

 さて、どうしてこんな話をするのか?? 実は、アナウンサーだけじゃなく、就職試験の極意が、この歌詞に表れていると言っても過言ではないのです!

ありのままに

一般の就職試験よりもスタート時期が早いとされるアナウンサーの採用試験。学生の皆さんにとって、就活における「最初の試験」となる可能性が高いわけで、その分、緊張も相当なものでしょう。普段使い慣れていない敬語に悪戦苦闘し、ビジネスシーンにそぐわない言葉遣い(例えば、「父」「母」ではなく、「お父さん」「お母さん」と言ってしまうなど)になってしまう人が目立ちます。

「間違っちゃいけない!」というプレッシャーからか、ギクシャクした口調になり、表情も硬くなるのを見ていると、「普段、友だちと話す時は、もっと生き生きとした表情でのびのびと話しているんだろうなぁ。そういう部分が出て欲しいなぁ。」と、思います。就職試験では、まさに『ありのままの自分を見せる』ことが大事なんです。

早合点は禁物!

とはいえ、普段の自分が“がさつ”では、『ありのまま』の姿を見せるのは逆効果。面接の冒頭から、「オッス、オラ悟空!」みたいな話し方だったら、たとえ生き生きとした表情で、のびのびと話していたとしても、面接員に良い印象を持たれるかどうかは疑問です。

では、どうすればいいのか?

現在1・2年生は、『ありのままの自分を磨くこと』が大事です。

普段、友だちと話す時から(少し)言葉遣いに気をつけるだけで変わってきます。好奇心旺盛に行動し、自分の言葉で喋れるように努力してください。

そして、現在就活中の3年生は、『周囲の受験生を過剰に意識しない』ことが肝心です。周りが気になり、自分を良く見せようとして、つい背伸びをしたくなったり、「私が、私が!」と過度な自己主張をしたり。気持ちは分かりますが、ちょっと冷静になってみましょう。

「がをはる(我を張る)」だけではダメ。頑なだった雪の女王(エルサ)も、最後は心を開き、ハッピーエンドだったではありませんか!

プラスαMEMO
今回の文面に何度も出てきた『女王』。 皆さんは、どう読んでいますか?
「じょーおー」と言っていた方が多いと思います。でも、『女』という漢字を「じょー」とのばして言いますか?「女性」「女優」「淑女」「魔女」etc.「じょー」とのばしては読みませんよね。ところが、「エリザベス女王」や「女王蜂」は、「エリザベスじょーおー」・「じょーおー蜂」と言う人が多いんです。

以前、「エリザベスじょーおー」と言った後輩に注意したところ、「でも、『女王』は、普通、『じょーおー』と言いませんか?」と反論されました。その時私が言ったのは、『アナと雪の…?』すると、後輩は、「じょおう!あれっ?そうか」と気づいてくれました。 どういうわけか、同じ『女王』でも、『エリザベス女王』は、「じょーおー」とのばしてしまいがち。でも、『アナと雪の女王』は、正しく「じょおー」と言うんですよね。

“雪だるま”だけじゃなく、『女王』の正しい読み方も広まって欲しいです。

文・TBSアナウンススクール
http://www.tbsan.jp