「生き生きと話す」を邪魔するもの
アナウンサー試験に限らず就活の面接では、いかに生き生きと話し、自分を表現できるかが重要なポイントです。
でも、生き生きと話す、実はこれが緊張する場ではなかなか難しい。
皆さんも経験あると思います。
・初対面の、しかも年配者と話さなければならない。
・自分の一言一言が評価の対象になるというプレッシャー。
大まかにこの2点が”邪魔する”要因でしょうか。
必要以上に堅苦しくなる
普段の家族や友人との会話とは違って、年配者と話す時や人前で話す時は、当然、「です」「ます」の丁寧語を使わなければなりません。
TBSVoiceのレッスンでフリートークや面接練習をするときによく見かけるのは、そういった丁寧な言葉を上手く使えない人ではなく、必要以上に堅苦しい言葉遣いになってしまう人です。
「私はその時、~~と考え、〇〇したのです。初めての経験であり、自信もなく、・・」
これ、硬い言い方ですね。話し言葉というよりも書き言葉。演説口調と言っても良いでしょう。これを柔らかい会話口調にするなら、
「私はその時、~~と考えまして、〇〇したんですね。初めての経験で自信もなかったのですが・・」
となります。
字で見るとそんなに変わらないと感じるかもしれませんが、ぜひ口に出して聞き比べてみてください。印象がかなり違うことがわかると思います。後者の方が、相手との距離が近く、語りかけている感じになります。
くだけすぎる言葉遣いもNG
一方で、普段の「お友達言葉」がそのまま出てしまうケースもよくあります。
「やっぱ」「あんま」「めっちゃ」「やばくて」・・
これらの言葉は公式の場では使わない方が良いです。
「お母さんが」「おじいちゃんが」も「母が」「祖父が」と言い変えないと、まだまだ年配世代からは「子供っぽいしゃべりだな」と思われてしまいます。
私達講師に「もっと普段通りに話しましょう」「普段のあなたらしく」と言われることがあると思いますが、でも、本当の普段のしゃべりをしてしまったら、それはやはり失礼に思われたり、TPOが分かっていないという評価になってしまうのです。
年配者との会話に慣れる
ちょうどいい按配をどうしたら身に着けられるか?
日常でできるだけ、社会人の年配者と会話する機会を増やすことをお勧めします。
カフェなど接客業のアルバイトを経験している学生が比較的そこは上手く話せるな、とも感じます。
年配者と、できたら日常の会話を多くしてください。言葉遣いに気を使いながらも冗談を言ったりする感覚が大切です。また、自分の話にどういうリアクションをしてくるかも同世代とは違うでしょう。いろいろな意味で「大人」との会話に慣れる、ということです。
その感覚に慣れていれば、就活の場で面接員を前にして、「失礼な言葉づかいになっていないか?」と必要以上に緊張することがなくなり、話す内容に集中できるようになります。
口調、表情も普段に近いものが出せるでしょう。
生き生きとあなたのことを伝えるために、不必要な鎧やバリアーを取り去る術をぜひ身に着けてもらいたいと思います。
文・アナウンススクール TBS Voice
http://www.tbs.co.jp/anatsu/school/
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