アナウンサーとタレントの違い

ブログ「いつの間にやら最古参

日本テレビアナウンス部専門部長の井田由美アナウンサー(59)が、「アナウンサーとタレントの違い」について語った。

井田アナは6日にブログを更新。周囲から「近頃の若いアナウンサーは、タレントみたいでちょっと...」といった苦言を聞かされることもあると切り出した。

ニュースを伝えることだけでなく、バラエティー番組や音楽番組などにもアナウンサーの仕事の場があるのは周知の通りだが、同局の最古参アナで報道のイメージが強い井田アナも「実は私も新人の頃は、軟らかい番組を志望して」いたという。トーク番組や旅番組を希望していたそうだが、「華やかさがないせいか、生意気で小賢しいせいか、多分その両方であろうが、そうした番組からは声がかからず、たまにクイズ番組を担当しても、長続きしなかった。バラエティー番組に関わらなかった、のではなく、バラエティーを仕切る素質と技量がなかったのである」と謙遜した。

そんな井田アナは、「タレントさんは、いわば、夢の世界に生きる人。非日常の、祭りのような空間で、遊び、はじけ、一般人の憧れを満たしてくれる存在だと思う」「アナウンサーは、現実的な生活感覚を持って、日常を過ごす一人。祭りの場を訪ねて、夢の世界に生きるタレントと、視聴者との『橋渡し』をする役割を課されているのだ」と、タレントとアナウンサーを分類する。

「女子アナのタレント化」はかねて指摘されているが、井田アナは「“祭り”に参加する以上、御輿も担ぐ。美味しいものも食べる。軽妙なトークに笑い転げることもある」と、番組でのタレント然とした振る舞いは「テレビを見ている人に、臨場感のある楽しさを届けたい」という思いを持っているアナウンサーとしてまっとうなものだとの考えを示した。

「バラエティーに出演しているアナウンサーの軸足、すなわち感性が、日々の暮らしを大切にする視聴者の側にある限り、どんなにはじけても、はしゃいでも、アナウンサーの仕事の範疇、と私は思っている」とした井田アナ。「こんな風に理屈をこねているから、バラエティーに向かないのかな...」と自虐してブログを結んだ。

日刊スポーツより