原稿読みはどこがポイント?

必ず課される原稿読み

アナウンサー試験では、面接やカメラテストの場で必ず原稿読みがあります。
アナウンサーの世界で原稿を全く読まないということはあり得ませんので、当たり前ですよね。
試験でも、ニュース原稿、スポーツニュース原稿、天気予報、お知らせ原稿、朗読原稿などいろいろなジャンルを読む可能性があります。
一度に全てが課される訳ではなく、一次試験、二次試験と進む中で、その都度いくつかを組み合わせて読むパターンが多いです。
原稿量は多くありません。大体紙一枚に収まるくらい。ニュース原稿ならひと項目30秒~45秒くらいがオーソドックスでしょうか。
ただ、下読み準備にたっぷり時間はもらえませんし、他の学生もいる控え室では声を出さない黙読しか許されないことも。原稿に難しい漢字があっても、スマホで調べることも許されません。

つっかえたり「噛む」ことは致命傷ではない

原稿の読みについて、面接員、特にアナウンサーの面接員はどこを見るのでしょうか。
まずは、よく通るしっかりした声で読めるか、一音一音の発音がハッキリ聞こえるか、
というベースの部分は大事です。
早口すぎて聞き取りづらい、とか、抑揚やうねりが大きかったり、不要な調子をつけるようなクセ読みもチェックの対象です。
実は、噛んだりすることは、それほどマイナスポイントではありません。一枚の原稿で10回も噛んだらマズいですが、1回や2回なら、その部分をすぐに言い直せば問題ありません。一度でも噛んだら「ああっやってしまった!もう終わりだ!」と動揺してしまう人がいますが、それくらいで×をつけたりしません。大丈夫です。

漢字の誤読は印象に残ってしまう

局が学生に読ませる原稿を用意する際、「これが正しく読めるかな?」という漢字を入れることがよくあります。超難読漢字ではなく、常識的に読めて欲しいというもの。また普段ニュースを見たり聞いたりしていれば読めるという時事用語の漢字。
これらについての誤読は印象に残ってしまいます。漢字が読める読めないはアナウンサーの資質に直結するものだからです。
日本の地名は知っていないと読めないものが沢山ありますが、ニュースで最近話題になった地名はしっかり読んで欲しいですね。

最大のポイントは「伝わる」かどうか

試験における原稿読みの最大のポイントは、「伝わる」読みができるかどうかです。
演説のように読み上げてしまっては評価は⤵です。
「読み上げている」のと「伝えている」のとはどこが違うでしょうか。
簡単に言うと、「相手」を意識できているかどうか。

伝わる読みが出来るためには、
まず内容を自分がしっかり理解していること。それを相手に「教えてあげる」という意識を持つこと。そして、相手が内容を一回で理解出来るように、文節の正しい切り方、つなげ方で読んであげること。この修飾語はどこにかかっているのか、という構文分析力も必要です。

実は、しっかりした発声・滑舌よりもこちらの方が重視されます。
発声・滑舌はある程度基礎が出来ていれば入社した後にいくらでも鍛えることが出来ますが、一定の国語力が求められる「伝わる読み」が不得意な人をこれから上達させるは大変難しいということを、面接員であるベテランアナウンサーは経験上知っているのです。

原稿読みになると、普段のしゃべりやフリートークの時とは別人のような、不自然に張り上げる発声になる人もいます。
原稿読みも、人に伝えるという意味では、「お話をすること」の一種にすぎません。
このことを、ぜひ覚えておいてほしいと思います。

文・TBS Voice
http://www.tbs.co.jp/anatsu/school/


TBSVoice 夏の単発クラス(3年生以上) 申込受付中!

原稿読み、自己PRなど、単元ごとのクラスを開講します。 アナウンス試験へ向けてのブラッシュアップにぜひお役だてください。 詳しくはこちら>>>