「アナウンサー」をどれだけ観ていますか?
「アナウンサー」をどれだけ観ていますか?
夏が過ぎ、アナウンサー試験もいよいよ本番の季節が近づいてきました。
今回は、ESや面接で必ずといってよいほど聞かれる、
「どんなアナウンサーになりたいか?」「アナウンサーとしてどんな番組を担当したいか?」や、「目標にしているアナウンサーは?」についてです。
どんなアナウンサーになりたいか
皆さんそれぞれの想いがあるでしょうから自由に語って良いのですが、実はこの問いの答えに、その人がアナウンサーという仕事にどれだけ興味があるかが現れます。
TBSVoiceの面接練習でちょくちょく耳にするのが、
「私は明るいこの笑顔が武器です。この笑顔でテレビを観ている方に元気を届けられるアナウンサーを目指します!」というもの。
これを聞くたびに、「おいおい、アナウンサーの仕事はしゃべること、語ること、伝えることだということを忘れちゃいませんか?」とツッコみたくなります。
元気を届けたいのなら、どんな「しゃべり」でそれを届けたいのか是非語ってもらいたい。
「親しまれるアナウンサーになりたい」、「この人だから、と見てもらえるアナウンサーになりたい」…
これらすべて、どんな「しゃべり、語り」でそうなりたいと思っているのかを話せるようにして欲しいですね。
どんな番組を担当したいか
ニュース報道系の番組、情報ワイド番組、バラエティー番組、スポーツの実況、ジャンルはいろいろあります。
一つでも、二つ以上でも良いのですが、これをやりたい、というからには当然その理由をきちんと話せ(書け)なければなりません。
面接で「具体的に番組名をあげてください」と聞かれることも多いです。「で、その理由は?」と。
このとき、漠然とした抽象的なことしか言えないと、「ああ、この人はこの番組をちゃんと観たことがないんだろうな」と思われてしまします。
「お、さすがに自分でも担当してみたいというだけあって、よく観ているな」「よく知っているな」と思われた方が良いに決まっていますよね。
目標にしているアナウンサーは?
好きなアナウンサーは? あこがれのアナウンサーは?
すべて同様ですが、受験する局のアナウンサーの名前を言えるにこしたことはありません。
他局のアナウンサーや、フリーアナウンサーの名をあげるのはどうか?
その理由をしっかり説得力を持って話すことができるなら問題ないでしょう。
そう、大事なのは、その「理由」の部分です。
はじめの どんなアナウンサーになりたいか で書いたことと通じますが、
「〇〇アナウンサーはいつも元気で、見ていて明るい気持ちになれるから」という程度では不十分。
そのアナウンサーのアナウンスメントや司会のコメントなどについて、どこがどんなふうに良いと感じているのかを話せないといけません。
意識をもって観ること
以上のことができるために必要なことは、
一にも二にも、今放送されている番組をたくさん観ること。
それも、アナウンサーのアナウンスメント、コメントに意識を集中して観ることです。
要は、就活の基本である、その職業をしっかり研究しましょう、ということですね。
最近、ESで「アナウンサーになったあなたの5年後の担当番組を想像してください」という類の設問が見られるようになりました。
これをしっかり書くためには、例えば
その局のどの番組がどんな年代のアナウンサーを起用しているのか、また〇〇アナウンサーはどういう番組経歴で今に至っているのか、といった知識も必要でしょう。
それを知った上で、「私は、高望みかも知れませんが5年後にこの番組に大抜擢されたい!」と書くの良いでしょうし、「今は無いこんな新番組でこんな仕事をしたい」というのもアリです。
いずれにしても、アナウンサーというものを、どれだけ知っているか、興味があるか、どれだけ「自分がやるなら」という意識で研究しているか、が問われるのです。
TBSVoiceでも生徒の皆さんに言っているのですが、
ぜひ、自分の好きな番組、好きなアナウンサーを見つけて(できれば複数の局の)、楽しみながら、研究もしてみてください。
自分がなぜアナウンサーを目指すのか、志望理由をまとめるのにも、きっと役に立つと思いますよ。
文・TBS Voice
http://www.tbs.co.jp/anatsu/school/