人前だと緊張するのはなぜ?

視線が怖い

TBSVoiceの生徒さんに、スクールに通おうと思った理由を聞くと、
「人前で話すのが苦手で、それを直したい」「大勢の前で緊張せずに話せるようになりたい」という類の答えが結構返ってきます。
そういう生徒さんに、もう一つ突っ込んで「人前だとなぜ苦手?」「どうして緊張すると思う?」、さらには「自分は何を恐れるのだと思う?」と聞くと、
「多くの視線が集まるのが怖い」、「ちゃんと皆の期待に応えられているか怖い」という答え。

ごく自然な感情です

こういう「恐れ」って、何も恥じるものではなく、ごく自然な感情だと思います。
日本の文化の中で育ってきた私達は、小さい頃から「他人の気持ちになって」考えることを良しとする感覚が身体に染みついています。自分の行動の判断基準に「他者の視線」が加わっているのです。言葉を変えるなら、人目を気にせずに生きることが大変苦手な人間が私達です。
そんな私達が大勢の前で何かを話すとき、多くの他者の視線にさらされたとき、「怖い」と思うのは当たり前ではありませんか!

聞き手のことが気にならなければ

一般的に、欧米その他世界の多くの人々は、日本人ほど他者の視線を気にすることなく話し、行動していると言われています。自分の行動を規定する価値基準が、他者の視線ではなく、絶対的な「神」や「倫理観」であるから、という説をよく目にします。

大勢の前で話すとき、普通、話す目的というものがあります。何かを伝えなければならない、何かを宣伝しなければならない、など。言葉で直接行動を促したり、何かを指導する、という場面もあるでしょう。
他者を気にしないで済む人達は、その目的が達成できたかどうかで緊張することはあっても、「自分はどんな風に見えているだろう」、「なんだコイツと思われていないだろうか」という種類の恐れはあまり持たないのではないかと思います。

緊張を減らすには?

ここで言いたいことは、決して、そういう日本人の特性は間違っているとか、これからの時代欧米風に変わっていかなければならない、ということではありません。
他者の視線を常に気にする感覚は、人への優しさや思いやりと不可分のものでしょうから、変える必要は無いし、また、変えようとしても1世紀くらいかかるのではないかと思います。

では、そんな私達が、話すときに緊張を少しでも減らすにはどうしたら?

一つ。上にも書いた「話す目的」ということに全集中できれば、他のことは気にならなくなるかもしれません。災害時に必死に避難誘導する場面を想像してください。多分緊張どころではないでしょう。
もう一つ。他者の目を気にする者だからこその快感、というものがあります。
人前で話した結果、喝采を受けた、大いにウケた時の歓びは、他人が気にならない人には決して味わうことのできない無上の幸福感です。
この快感を一度でも経験すれば、「また味わいたい!」という欲が恐怖を上回り、緊張を軽減してくれるのではないでしょうか。

それに、自分が心配するより、実は他者の目は暖かかったりします。そんな気づきを得るためにも、まずは勇気をもって、場数を踏んで欲しい。
小さな成功体験を一つでも獲得できれば、きっと「人前」は怖くなくなると思うのです。

文・アナウンススクール TBS Voice
http://www.tbs.co.jp/anatsu/school/


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