局アナ試験前にやっておきたいこと~常世晶子

 


tokotoko IMG_2032写常世晶子(とこよ・しょうこ) 元岩手めんこいテレビアナウンサー。

TBS「SASUKE」「最強スポーツ男子頂上決戦」リポーター、BS-TBS「音ボケPOPS」アシスタント、BayFM「ベイモーニングストリーム」DJ等、数多くの番組で活躍。「こどものためのアナウンスブック」著者。大手芸能プロダクション「TOPCOAT」新人タレント育成講師。


アナウンサーになった経緯

日本女子大学3年の秋に早稲田セミナーの説明会がありアナウンスセミナーの存在を知りました。

就職先について考え始めていた時期で、アナウンサーは元々興味がある職種だったので、1~2か月の講座を受講することにしました。

受講時に講師から高く評価していただいたことで自信を深め、その流れのまま全国のテレビ局を受験し、最終面接6社目で岩手めんこいTVから内定をいただきました。

事前準備の大切さ

自分のアナウンサー受験を振り返ってみると、私の場合は準備を始めた時期が他の志望者に比べて遅かったため、出だしで苦労しました。

キー局はほとんどが書類審査で落とされ、準キー局は情報が足りずほとんど受けられず、二次試験で落ちるたびに自己PRの戦法を変え、ようやく残り出した最終面接でも内定を得るまでに6社を数えました。

今思えば、直前準備だけでも、研究して臨むべきだったことはたくさんあります。

1427891576931例えば……

①全国の放送局から少しでも早く多くの求人情報を集める。

②清潔感があり、自分が一番良く見えるスーツやワンピースを探し購入する。

③最も好感度が高く自分に似合うヘア(メイク)の研究をする。

④自分が一番魅力的に見えるプロフィール写真を用意する。

⑤自分の良さを最大限にアピールできるエントリーシートを作成する。

(それに加えて、筆記試験対策用の時事ネタチェックや、フリートーク・小論文のネタ集め、練習も)

いかに自分をよく見せられるか

ここで大切なのは「一番」「最も」「最大限」という言葉です。

声の表現や伝え方がうまいという資質は、アナウンサーという専門職において最も欠かせないものですが、人に競り勝つためにはそれだけでは足りません。

「自分をいかによく見せられるか」客観的に研究しプロデュースする、それこそが私に足りなかった準備です。

若いみなさんにとって、自分の良さを分析し表現するというのは難易度の高いものかも知れません。

私自身も、エントリーシートを講師のアナウンサーに見せるのが恥ずかしく、実は誰にも見せないままアナウンサー受験を始めました。

今思えば、大学生が考えていることと、それを見る社会人のベテラン局員が見ている世界には大きな隔たりがあって、客観的な視点の加わっていないエントリーシートは突っ込みどころ満載だったに違いありません。

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こどものためのアナウンスブック 発声のきほん レッスンCD付  常世晶子 茂木亜希子(著)

自分を客観的に見ることが出来ないのであれば、周囲の大人や友人に聞いてみてもいいのです。「自分が人からどう見えるか。」それを知るだけでも意味があります。

ちなみに、私にとって早稲田セミナーのアナウンスセミナー受講は、技術を学ぶ以上に、情報収集や恩師との出会いという意味でとても意味がありました。

ぜひみなさんは自分をアピールする準備に時間をかけてください。自分の良さや情熱を人に伝えるのを恥ずかしがらないでください。

勝つために必要なのは、計算し研究し尽くされたアピール力です。

もちろん、そのためには自分の内面を魅力的で豊かに整え、人に言葉で伝えられる状態にしておくのは言うまでもありません。あなたが他の人より優れている点はどこでしょうか?それを裏づける経験や出来事はありますか?

アナウンサーの先輩として、あなたの健闘を心より祈っています。

就職活動のお役に立てれば嬉しいです。

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