伝わる自己PR
自己PRで大切なこと
アナウンススクールでも必ずカリキュラムにある「自己PR」。
これに苦戦する学生さんも多いようです。固さが抜けなくて棒読みになってしまう人、決められた時間に入れる事に必死になり早口になってしまう人、緊張して内容を忘れてしまう人、様々です。
「こうやってやりましょう」という明確な答えがあればラクなのですが、人それぞれ十人十色なので、アドバイスもそれぞれによって変わってきます。
自分を理解する
そもそも自己PRとは、自分をPRすること。相手に自分を宣伝することです。限られた時間の中で「自分はこういう人です」ということをアピールしなくてはなりません。
誰かに何かを伝えるとき、“何を伝えるか”をよく理解しておかないといけません。
アナウンサーの仕事がまさにそうですが、自分が伝える内容をしっかりと責任をもって伝えるためには、内容を理解することが大切です。ですので、アナウンサーは放送で伝える内容が決まると、その放送までに必死に勉強して調べます。
皆さんの場合は、就職試験でご自身のことを相手に伝えなくてはなりません。
どうでしょうか?皆さんは、自分のことをちゃんとわかっていますか?
例えば、あなたはどんな性格ですか?何が好きですか?アナウンサーになって何がしたいですか?これらを聞かれたときにきちんと答えられないと、自己PRを作成するのは難しいのではないかと思うのです。
客観的に確認してみてください
自己PRの内容が完成したら、ぜひやってみてほしいのが「自己PRを録画・録音してみる」ということです。そこで「自分のイメージが伝わる自己PRができているか」確認してみてください。
私が今までに見た自己PRの中でもったいないなと思ったのが、内容は素晴らしいけれども、感情がこもっていなくて説得力に欠ける自己PRです。
具体的に言うと、「私はとても明るいです」という自己PRをしているのに、棒読みで無表情なため、言っていることと行動が、矛盾している事がよくあります。
だいたいが緊張してしまい、無表情になってしまったという事が多いようですが、もったいないですよね。演技をしろとは言いません。内容に集中することで自然な表情はついてくると思います。
それから、相手にわかりやすい速度で話せていますか?
決められた時間内に入れようと早口でまくしたてる自己PRをする人もいます。少ない時間で内容は満載ですが、聞いてみると早すぎて聞き取りづらくあまり伝わらなかったという事もあるようです。
また相手に届く声で話せているでしょうか?
小さい声だったり、もごもごと話していませんか?逆に大きくなりすぎて怒鳴り口調になってしまい、聞き取りづらかったという事もあるようです。
伝わる自己PRを目指しましょう
このように伝わる自己PRをするためには、内容をしっかりと固めるだけではなく、聞く人の立場になり、わかりやすい速度、声の大きさで伝えられているかという事も大切です。
自己PRを作るときは、まず自分のどんな部分を伝えたいのかをしっかりと考えること。そして内容が固まったら、何度も練習をして、それを客観的に見て、「わかりやすく伝えられているか」を確認してほしいと思います。
文・アナウンススクール TBS Voice
http://www.tbs.co.jp/anatsu/school/