地方局アナウンサー試験の心構え

ホリプロアナウンス室所属のフリーアナウンサー森遥香です。
フリーに転身する前は、仙台のテレビ局で5年間局アナを務めていました。採用試験の面接官を担当したこともあります。
現在は、同じホリプロ所属の宮崎瑠依さんと、アナウンス講座を開催していますが、地方局のアナウンサーを受験する予定の方も参加者にいらっしゃいます。
そこで今回は、自分のアナウンス受験や試験官の経験を踏まえて、地方局アナウンサー試験の心構えをお話しできればと思います。
森遥香
宮城県出身。2013年に東日本放送にアナウンサーとして入社。報道から情報番組、スポーツ、深夜バラエティまで幅広く経験。5年勤めた後、ホリプロに所属。
現在は、日本テレビ系列「ZIP!」のレギュラーリポーターを務めている。宮崎瑠依と森遥香によるアナウンス講座、生徒募集中です!! 詳しくはこちら>>

地方局アナウンサー試験の心構え

試験官の目線

ほとんどの人が、いわゆる東京のキー局や大阪の準キー局、NHKが第一志望だと思います。「御社が第一志望です!」と言われても、地方局の面接官は「でもうちより大きいところ受かったら、そっちに行っちゃうんでしょ?」と思っています。それは仕方のない事です。面接官も内定を蹴られることは多々あることなので、分かっています。
それよりも、「もしうちに来てくれたら、長く働いてくれるかな?骨を埋める気はあるかな?」という見方をしていると思ってください。つまり、どれだけその局に、または土地に「興味があるか」「好きか」が伝わるかが重要となってきます。
私は某大阪のテレビ局を受験した際に、関西には縁もゆかりもありませんでしたが、最終試験まで残していただいたことがありました。試験が進むにつれ、そのテレビ局のカラーや大阪の人たちが好きになり、心から入社したいと思うように。
「局にいらっしゃる清掃のおばちゃんが、大阪は優しい」「道を聞いたら最後までついてきてくれた」など、話した理由は大した事なかったかと思いますが、等身大の実感が、試験官の皆さんに届いたのではないかと思っています。

局を受ける前の準備

よく聞かれるのが、「どうやって地方局の番組を見ますか?」という質問です。確かに、困りますよね。でも大丈夫です、地元出身の人以外、受験生のほとんどは、番組を見たことはありません。(イコール、地元の方は詳しくなくてはいけませんが)
私がやっていたことは、まず、局の公式YouTubeやホームページに上がっている動画を観ました。次に、局アナのブログを読んで、どんな方がどんな仕事をしているか、どんな仕事が出来るのか、局のカラーなど傾向を確認していました。
さらに、番組販売で東京でも地方の番組が流れている場合も多々あるので、逃さずチェックして見てみてください。番版している番組は局にとって大事な収入源なので、力を入れている看板番組のはずです。
そして、局の情報以外にも大事なことは、その土地について興味を持つことです。過去に受験した中で、地元の有名なお祭りについて聞かれたり、観光地の漢字を聞かれたりしたことがあります。最低限、特産品やニュースになっている地名、出身の著名人などは覚えておく方が良さそうです。

地方に到着してからも出来ることはある

私は交通のアクシデントや体調不良を懸念して、遠方の局を受験する際は前日に到着するようにしていました。観光をしたり、グルメを楽しんだり、地元の方と話したりして、試験で話せるネタを増やしていました。
その土地を楽しんだという気持ちは伝わるもので、縁もゆかりもなくても、受け入れてもらえることが多かったです。当日でも、お土産コーナーを覗いたり、タクシーの運転手さんと話したりなど出来ることはあると思うので、最後まで好奇心を持つ姿勢を大事にしてください。


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